ななつのこ

2004年9月8日 読書
ISBN:4488426018 文庫 加納 朋子 東京創元社 1999/08 ¥546

評価;C+

あらすじ
主人公駒子は、「ななつのこ」という本に惚れ込む。「ななつのこ」本文中の謎解きに感銘を受け、日常のちょっとした謎と共に作者にファンレターを綴る。意外にも作者本人から手紙が届いて…こうした手紙のやり取りによって様々な謎を解きながら物語は進んでいく。

レビュー♪
一言で言うと、ものすごく北村薫の"わたしシリーズ"に似てる。まあ、創元推理文庫だしね。それでいて、北村薫のよりはすこしトリック(?)が解きやすいかもしれない。ただ、言い方はすごく悪いが、問題は北村薫の小説と違い、この小説を書いているのが女性ということである。何気ない場面で、自然な女らしさが逆に物語のなめらかさを失わせている、そんな気がしてしまう。北村薫の小説の方が、ホントの女性らしさであるかはともかくとして、スムーズに雰囲気を楽しめる、そんな感じがする(これは僕が男だからこう思ってしまうのかもしれないが)。
つい、あまりに(作の雰囲気が)似ているから北村薫と比べてしまうが、世間の小説の平均からすればこの作品の面白さはかなりの上位に入るのではないか。作品中に「ななつのこ」という作品が出て来て、二重になっていること、さらにその「ななつのこ」自体も手が抜かれておらず、なかなかの物語が多いであることはかなりの評価に値する。

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