ISBN:4887186355 単行本 薬師寺 美津秀 データハウス 2002/05 ¥3,045

こんなのならあなたの嫌いな化学式も楽しんで覚えられます…?
ってダメか。
今日本屋で見たのは2400円くらいだったからこれとは違うなぁ。ちなみにAmazonで検索すると「合わせて買いたい」は毒草大辞典です(笑)
ISBN:4101438161 文庫 鈴木 光司 新潮社 2003/10 ¥500

評価;B+

レビュー♪
前にレビューした本の下巻。上巻に比べるとテンポの良さが若干スローダウンしているものの、スケールの壮大さ、全体を通しての万人が共感できるようなプラスイメージは顕在。
読後感もこの上なくここち良いし、上巻から一気に読んじゃうのがいいかなぁ。
鈴木光司はホントにこういう小説書かせてもすごいと思う!
ISBN:4812417457 文庫 福谷 修 竹書房 2004/08 ¥620

評価;B−

レビュー♪
前にレビューした渋谷怪談の続編。前作に引き続き渋谷のコインロッカーとサッちゃんをめぐる話。今回はある程度筋道通ったストーリーの上、前作の謎の解明や他の都市伝説をうまく絡めたり、グロいシーンも随所に散りばめられており、色んな人が楽しめるような、バランスの取れた良い作品に仕上がっている。まぁ、今回も主人公が思いを寄せていた相手がロッカーに吸い込まれて消えてしまい、そのまま出て来ずに何の説明もなく物語が終わっちゃったりするのはご愛嬌(笑)

天国の本屋 恋火

2005年8月17日 読書
ISBN:4094080260 文庫 田中 渉 小学館 2004/05 ¥540

評価;C−

あらすじ
ある日突然天国の本屋に連れてこられてバイトすることになったピアニストの健太。商店街で昔やっていた伝説の「恋する花火」を復活させるために奔走する飴屋の娘香夏子。なぜ花火大会は中止になったのか、なぜ健太は連れて来られたのか。花火大会当日の奇跡を求めて2つのストーリーがパラレルしていく(多少脚色アリ)。

レビュー♪
これ恋愛小説じゃないんだね。ちょっと思ってたのとは違う感じ。内容悪くないしなかなか読みやすいかな。でもそれほど濃くないからマンガ感覚でどうぞ。そんなにおススメはしないけど。いや、でも悪くはないよ←どっちやねん
ISBN:410401303X 単行本 小川 洋子 新潮社 2003/08/28 ¥1,575

評価;C+

作品の紹介(Amazomより、多分)
1990年の芥川賞受賞以来、1作ごとに確実に、その独自の世界観を築き上げてきた小川洋子。事故で記憶力を失った老数学者と、彼の世話をすることとなった母子とのふれあいを描いた本書は、そのひとつの到達点ともいえる作品である。現実との接点があいまいで、幻想的な登場人物を配す作風はそのままであるが、これまで著者の作品に潜んでい…

レビュー♪去年本屋大賞取った作品。恩田陸にはまった(恩田陸の夜のピクニックは今年度本屋大賞)知り合いが貸して下さいました。
「家政婦をやってる主人公が派遣されたのは一風変わった数学者の家で、その数学者(博士)と主人公、そして主人公の触れ合いを描いた」という感じでこれといったストーリーっぽいストーリーはない。でも、数学の面白さとかを思い出させてくれる。今数学をやっている人もやり終えてしまった人にもオススメ。あと、野球見るの好きでタイガース好きで江夏好きな人とか10年くらい前の阪神を懐かしみたい人にもオススメ。
心温まるお話+数学の良さ+阪神〜!というのを独特のタッチでうまく物語として紡ぎ上げたという感じでしょうか。こういうのもなかなか。
ISBN:4101438153 文庫 鈴木 光司 新潮社 2003/10 ¥500

評価:A−

あらすじ
事故によって船乗りをやめていた主人公だったが妻に離婚を言い渡されたことにより、若い頃からの中古ヨットを買い、再出発への船出をする。
そしてその選択は彼の運命を壮大な物語へと巻き込んでいく。果たして彼は新たな人生を掴む(シーズ)することができるのか??

レビュー♪
上巻なので、まだ物語の準備って感じのストーリーなのに、すごく面白かった。これからどうなるんだろっていう件がたくさん残っていて、下巻が気になる。
全体に流れるイメージも、ファンタジー小説じゃないけれど、鈴木光司の楽園や光射す海のような明るい世界がどこまでも広がって行くような感じで読んでいて気持ちが良い。

Aコース

2005年4月15日 読書
ISBN:4344405803 文庫 山田 悠介 幻冬舎 2004/10 ¥480

評価;D

あらすじ
スリルのない現実に飽々していた主人公達は、ゲーセンの新アトラクションのバーチャルゲームをやりに行くことに。
彼らは燃えさかる病院から脱出しなければならないという“Aコース”を選択するが、現実と寸分違わぬその世界の中で彼らか見た物とは…

レビュー
スピード感を持って話は進んでいき、サクサクと読める。でも悪く言うとホラーと言うには全く怖くないし、ミステリーと言う程爽快な謎解きがあるわけでもなくて中途半端。最後もなんか投げやりな感じで終わっちゃって、読後感は「まぁこんなもんだろ」って感じかなぁ。
ISBN:4043735014 文庫 朱川 湊人 角川書店 2003/11 ¥580

評価;B−

レビュー♪
表題作と、鉄柱(クロガネノミハシラ)の2作が入っている。白い部屋で〜は今までにあまりなかった雰囲気でとても面白かった。なんかある程度日常のはずなのに、全てが非日常って感じ(笑)こういうのって、他の作者が真似してもできるようなもんじゃないだろうし。あとは最後の主人公の行動の理由付けがもう少ししっかりしてれば良かったんだけど。
鉄柱の方も、白い部屋〜に劣らず世界観がすごい。展開が途中から読めるなりにもいい作品だった。
ISBN:4087477746 文庫 村山 由佳 集英社 2005/01 ¥500

評価;B−

あらすじ
大学の先生と恋仲の主人公。一方、幼馴染みで一緒にバンドをやってる子のことを恋心ではなくつい気にしてしまう。その子はもう一人のバンド仲間が好きだが、主人公はその事に気付いてなくて…

レビュー♪
続きが気になってどんどんページをめくってしまった。人に恋するのと人を愛するのってやっぱ違うかなとか恋人と友達の違いってなんだろうとか、色々考えて、そんなの分かってたらこういう恋愛小説なんかいらないなと思った。
主人公が曲を作るシーンとかあって、なんか共感できる部分がたくさんあった。
ISBN:4043596014 文庫 岩井 志麻子 角川書店 2002/07 ¥480

評価;C+

レビュー♪
「ぼっけぇきょうてぇ」とは、岡山弁ですごく怖いって意味。ぼっけぇきょうてぇ、密告函、あまぞわい、寄って件のごとしが入った短編集。
個人的には「ぼっけぇ、きょうてぇ」よりも「あまぞわい」の方がぼっけぇきょうてかったかなぁ。
ちょっと主人公の幻想みたいのが多かったけど、どれも面白かった。

GO 

2005年1月28日 読書
ISBN:4062736837 文庫 金城 一紀 講談社 2003/03 ¥470

評価;A

あらすじ
僕は日本で産まれ日本で育ったけれど、世間では在日朝鮮人と呼ばれる。ここでそういうごちゃごちゃした理論を持ち出す気はないけれど。
これは僕の恋愛に関する物語だから。
主人公「僕」は、ダンスパーティーで不思議な魅力をもつ“日本人の”女の子に出会い恋に落ちる。上記の通りこれは「僕」の恋愛に関する物語である。

レビュー♪
タッチはポップノベルというやつ。馴染みやすく、そして読みやすい。しかも差別などの難しい問題が編み込まれているから、この「GO」は、ポップノベル特有の軽さを全く感じさせず、むしろ色々考えさせられる。
特に非のつけ所はないが、個人的な意見を言わせてもらえば、最後に主人公は何を手に入れたのだろうということ。
「こんな差別や問題がありますよ」と訴えかけておいて、こうすればいいよ、とかこういう考え方もあるよ、という意見は伝わって来なかった。
この物語の主人公は理論派で、難しい学説を振り回したりするが、そういう正論だけじゃ差別とかいう問題はどうにもならない(物語の中でもそうだった)。それなのに結局、終わり方が「時間が解決、世間もだんだん変わって来てるさ」的なもので本当に良いのか??世間をもっと早く変えるため、もっと何かを訴えられなかったのか??とは思う。
ただ、こうでもしないと、ただのものすごく重い話になってしまうし、仕方ないかな。
多分終わりをこうするために後半を少し重めにしてフォローしてある気がする。こう考えると完璧な作品。
とにかく面白かったし、日本に住んでる限りためにもなると思う。面白そうだなって思った方は是非読んでみて。

渋谷怪談

2005年1月18日 読書
ISBN:4812414539 文庫 福谷 修 竹書房 2003/12 ¥620

評価;C

あらすじ
渋谷のはずれの高架下にあるコインロッカー。それを利用した者が次々と変死していく。そのロッカーにはいくつかの都市伝説があり…ホラーっぽさとグロさを勘違いしてる嫌悪感を感じさせるだけの描写、これでもかと登場人物が死んでいく展開にきっとあなたは釘づけ♪

レビュー♪
突っ込みどころは多く、「リング」ブームなどで育ったようなベタなホラー小説的な展開。序盤で主人公達が奥多摩へキャンプに行くが、


本編とは全く関係ないじゃん!!



まあ、エンターテインメント的なツボはそれなりに抑えている。かな。。
最後の終わり方はなかなか良かった。でも、

最後何も解決してないし、呪いの元凶も何もかも放置プレイかよ!!

だけどやっぱりこの終わり方はなかなかラブリー。。

続編あるんだ。どっかで見つけたら読も。この最高級のB級ホラーを最後まで見届けなきゃね。

天使の梯子

2005年1月15日 読書
ISBN:4087813193 単行本 村山 由佳 集英社 2004/10 ¥1,470

評価;C+

レビュー♪
とりあえず、天使の卵の続編。村山さんの小説らしく、どんどんページをめくってしまう感じ。
でも今回は、そんなに泣けるシーンとかはなかったかなぁ。
主人公の立ち位置がちょっと微妙だったし、主人公とヒロインの気持ちとかがあまり伝わって来なかったかな。
ISBN:409386117X 単行本 市川 拓司 小学館 2003/03 ¥1,575

評価;D+

あらすじ
「梅雨の季節になったら戻って来ます」と言い残してこの世を去った主人公の妻、澪(みお)。残された主人公とその一人息子の元に1年後、他界した澪は戻って来る。
記憶のない澪に主人公は中学・高校時代からの2人の恋愛の成り行きや、家族3人での楽しかった時の事を聞かせ、主人公も澪も残された時間を感じ取りながらも再び幸せをつかむ。澪が戻って来れた本当の理由とは?

レビュー♪
コンビニで「いま、会いにゆきます」のマンガを立ち読みして、面白かったので、原作を借りました。はい、マンガのが面白かったです…。なんて言うか、ストーリーは一緒なんだけど、市川拓司文章力なさ過ぎ!って毎回思う。高校生の文芸部レベルだもん。テンポもいまいち。しかもマンガで最後、ものすごくいい所があるんだけど、原作ではなんかだらだらし過ぎでダメダメだったなぁ。あれはなんなんだろ。
で、市川拓司は話の独創力にはなかなか良いセンスがあるとかも知れないので、SF作家にでもなって短編書けば当たるかも。
まぁ、そういうわけでマンガの方はかなりおススメだし、いま、会いにゆきますの良い所だけ凝縮されてるので、コンビニとかで置いてあったら読んでみて下さい。マンガはね、最後が本当にいいんですよ!マンガ読んでー!!

ムッシュ・クラタ

2004年12月19日 読書
ISBN:4101104220 文庫 山崎 豊子 新潮社 1993/08 ¥420

評価;C−

あらすじ
戦前・戦後にフランスにおいて新聞社の特派員をし、フランス流の生き方に固執したため良くも悪くも周りから「ムッシュ・クラタ」と呼ばれた男がいた。何がかれにそこまでさせたのか。彼の死後、主人公が彼の知人にインタビューを行うという形でその姿を描いた作品(ムッシュ・クラタ)。他3編

レビュー♪
山崎豊子の作品には元となった事件や人物がいることが多いが、「ムッシュ・クラタ」でもそのような人物は存在するようである。いつもの山崎豊子の作品通りすごく中身がつまっていて、なかなか読みにくいけれどだんだんと「ムッシュ・クラタ」なる人物が浮かび上がって来る感じで面白かった。
他の3編は、結構やりきれない感じの話。沈まぬ太陽や白い巨塔等の有名な作品とはまた違った感じの山崎豊子の作品が味わえる。
ISBN:4101134049 文庫 山本 周五郎 新潮社 1963/03 ¥580

評価;C

あらすじ
柳の下で主人公は旅に出る恋人と結婚の約束をする。誠実にその人を待ち続ける主人公だが…(柳橋物語)

レビュー♪
まるでNHKの朝の連ドラのように次々と事件が起こり、時代物の小説にしてはなかなか読みやすい。2つの話は両方とも主題は似たような感じだけど、対称的。恋愛の感覚って、結構思い込みみたいな部分は大きいかも知れない。でも、それって不可欠なものなんじゃないかな。あと、どっちの物語でも、主人公が触れる世間の温かさと冷たさが顕著で、そっちの方が色々考えさせられたかな。
ISBN:4087471713 文庫 浅田 次郎 集英社 2000/03 ¥500

評価;B+

レビュー♪
8話の短篇の入った短篇集。えぇ?ぽっぽやー??とか思ったけど、なかなか良い話です。で、ぽっぽやなんかどうでも良くて、2話目に収録されている「ラブレター」が、ものすごく良い!!若い人には是非読んで欲しい(って年寄りのようなコトを書きマス)。恋愛についての考えが変わるかもー。とにかくおススメ。他の話は、「角筈にて」とかも結構良かったかな。

ターゲット

2004年12月8日 読書
 ISBN:4101282196 文庫 清水 義範 新潮社 2000/05 \500

●評価;E+●

レビュー♪
7編のホラーの入った短編集。うーん、この人の小説はむっちゃ面白いんだけど、ホラーは書かしたら駄目だねぇ。面白くなさすぎ!!1話目はまぁまぁだったけど、あとはなんか…。
ISBN:4198917051 文庫 筒井 康隆 徳間書店 2002/05 ¥600

●評価;E●

レビュー♪
ドタバタな話9話が入った短編集。どれも清水義範(←こっちのがマイナーだね)の小説に作風が似てた。筒井康隆といえば、よく世にも奇妙な物語に採用されてたり、七瀬シリーズなんかもすごく面白いし、結構好きな作家なのだが、この本は正直面白くなかった。なんかくだらなすぎるだよねぇ。特にウケを狙って書いてる部分とかはマジでつまらん。

避暑地の猫

2004年11月17日 読書
ISBN:4061841831 文庫 宮本 輝 講談社 1988/03 ¥470

評価;C+

あらすじ
女が怖い小説(?)。
いつもの宮本輝の小説に加え、推理的な一面も見える作品。

レビュー♪
すごく深い小説だと思う。でも、文句なしに面白かった。この作品は、救いようがないとか、やりきれないとか言われるかも知れない(よく、宮本輝の作品はそう言われる)。でも、そう言っている時点で既にその作品を読めていない気がする。一見救いようがないとかそんな風には見えるが、きっとその先を書こう、描こうとしているのではと僕は思う。そして、それは確実に成功している。
この作品には、主人公はいないかも知れない。おそらく宮本輝は主人公を描きたかったわけではないから。それはなくても物語にほとんど影響を及ぼさない冒頭からも見受けられる。
僕には、この物語の主人公もその他の人物も、みんな我々であり、この小説の怖さはそのまま我々の怖さのように思える。そして、我々はみな、この小説全体を暗示している、物語中の猫のような存在なのであろう。

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