ISBN:4061841831 文庫 宮本 輝 講談社 1988/03 ¥470
○評価;C+○
◆あらすじ◆
女が怖い小説(?)。
いつもの宮本輝の小説に加え、推理的な一面も見える作品。
レビュー♪
すごく深い小説だと思う。でも、文句なしに面白かった。この作品は、救いようがないとか、やりきれないとか言われるかも知れない(よく、宮本輝の作品はそう言われる)。でも、そう言っている時点で既にその作品を読めていない気がする。一見救いようがないとかそんな風には見えるが、きっとその先を書こう、描こうとしているのではと僕は思う。そして、それは確実に成功している。
この作品には、主人公はいないかも知れない。おそらく宮本輝は主人公を描きたかったわけではないから。それはなくても物語にほとんど影響を及ぼさない冒頭からも見受けられる。
僕には、この物語の主人公もその他の人物も、みんな我々であり、この小説の怖さはそのまま我々の怖さのように思える。そして、我々はみな、この小説全体を暗示している、物語中の猫のような存在なのであろう。
○評価;C+○
◆あらすじ◆
女が怖い小説(?)。
いつもの宮本輝の小説に加え、推理的な一面も見える作品。
レビュー♪
すごく深い小説だと思う。でも、文句なしに面白かった。この作品は、救いようがないとか、やりきれないとか言われるかも知れない(よく、宮本輝の作品はそう言われる)。でも、そう言っている時点で既にその作品を読めていない気がする。一見救いようがないとかそんな風には見えるが、きっとその先を書こう、描こうとしているのではと僕は思う。そして、それは確実に成功している。
この作品には、主人公はいないかも知れない。おそらく宮本輝は主人公を描きたかったわけではないから。それはなくても物語にほとんど影響を及ぼさない冒頭からも見受けられる。
僕には、この物語の主人公もその他の人物も、みんな我々であり、この小説の怖さはそのまま我々の怖さのように思える。そして、我々はみな、この小説全体を暗示している、物語中の猫のような存在なのであろう。
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